【第二新卒はやめとけ】やばい理由6選!100%第二新卒をお勧めしない理由

第二新卒やめとけ

筆者・監修者

桜田(28歳・女性)/中堅企業採用担当者
新卒で入社した大手企業を数か月で退職。その後、第二新卒で就職活動をするも20社以上で不採用になる。現在は逆に中堅企業の人事部で採用を担当。第二新卒も募集対象としているため、受け入れる側企業のハードルの高さ、第二新卒での転職の難しさの両方を熟知している。
プライベートでは第二新卒で苦労した経験をもとに第二新卒の悩み相談に応じている。

突然ですが…新卒で新卒で入社した会社を早期離職すると転職時に不利になるにもかかわらず、インターネットで「第二新卒」の需要を検索すると第二新卒に対してポジティブに書かれているメディアが多く、転職を煽られている感じがしませんか?

私は「第二新卒はやめとけ。」という立場で経験上もデメリットは大きいと感じています。

先日も新卒で入社した会社を半年で辞めてしまい転職活動中の小野さん、大手企業に入社して転職を考えている秀介さんと第二新卒について対談しました。

今回の相談者
【小野さん】
私は新卒入社した企業で個人向けの営業をしていたのですが、長時間労働と上司からの強い当りに耐え切れなくて早期離職。すぐに就職活動を始めるも苦戦中です。
【秀介さん】
Aランク大学から大手メーカー系企業に入社。大学時代の友人から給料について、ある事を言われてから転職を考えるようになりました。

このページでは私が「第二新卒はやめとけ。」という理由を会談の内容から特に重要な部分を要約しお伝えしたいと思います。

お断り

第二新卒に対して忖度なくリアルな現状をお伝えしますので、もし第二新卒についてポジティブに考えたいという方、ここから先は読み進めることをお勧めしません。

第二新卒はやばい?「第二新卒はやめとけ」と思う理由を忖度なしで解説

「3年は続けろ」と言われる

小野さん

会社を辞めようか悩んでいるときに親に相談したら『最低でも3年は続けろ』と言われましたけど、なぜ『3年』なんですかね?

桜田

『3年』は実務経験のラインが3年になていることが多いからですね。

3年は続けろと言われる理由は次の通り。

  • 転職者向けの求人は実務経験が3年以上が目安
  • 逆に3年未満は第二新卒扱いが多い
  • 中途半端な経験のまま会社を辞めた人と思われる

会社によって経験者としてのラインは違いますが、これまでの経験を生かして転職を考えている場合は3年未満で転職する場合は不利になる可能性があります。

転職を急がせるメディアが多くありますが、冷静に判断しましょう。

第二新卒のイメージは本当に良くなった?

桜田

最近はよく『第二新卒に対するイメージが変化してきている』などと紹介しているメディアが多いですが、私は会社をすぐ辞めてしまったという印象がまだまだ強く良くなっていると思えないですね。
一般的な第二新卒のイメージは次の通りです。
  • 長続きしない人、継続力がない。
  • 仕事に対して意欲がない、やる気がない。
  • またすぐに辞めてしまうのではないか?
  • 身勝手、会社に対して不満を持ちやすい。

小野さん

私もこう思われていると思うと辛い…

桜田

実際に新卒3年未満で辞めてしまった人の多くは職場環境が原因でやむをえない状況だったのですが、周囲の印象とギャップがあるのは事実。

出典:20代「初めての転職理由」&「転職活動で失敗したこと」ランキング

20代ではじめて転職した理由のダントツ1位は「待遇・労働環境への不満」で具体的には、「仕事内容」や「残業・労働時間」が過酷、「飲み会」、「付き合い」が多く体力的にきつくて辞めてしまうケースとなります。

次の多いのが「人間関係」で上司からのハラスメント・同僚からのいじめ等によるもので、第二新卒で転職する人の殆どの人はやむを得ない状況で会社をすぐに辞めていることが分かります。

しかし、第二新卒を受け入れる企業側は「長続きしない」「意欲がない」など、ネガティブなイメージを思っています。

なぜ、このような認識のギャップがあるかというと、転職時に面接する際に「前の会社を辞めた理由」で仕事内容、労働時間が過酷だった、上司からハラスメントを受けていたなど、ネガティブな回答をするのはタブーとされているからだと考えられます。

待遇・福利厚生が悪くなる

秀介

大学時代の友人に自分の給料の話をしたら『よくそんなんで生活できるなぁ。』と言われました。
一応、大卒の初任給平均よりは多く貰っているのですが、友人はもっと稼いでいて、自分もいい会社があったらすぐにでも転職したいですね。

桜田

給与面だけで待遇の良し悪しを決めるのは、勘違してしまっている可能性大ですよ。

大手企業の場合、給与面だけではなく福利厚生もかなり充実しています。

例えば、入社から何年間は格安の家賃で借りられる寮、光熱費はタダ、安くて栄養バランスが取れた社食。

秀介さんのように大企業に勤めている人は転職業界の人からすれば、ぜひ転職を検討してほしい人材ですが、待遇をトータルで見たときに転職をしたことでマイナスになってしまうことが多いので転職はオススメできません。

やはり3年以上は今の会社で働いて経験者として転職をした方が転職に成功する可能性は高くなります。

小野さん

私が勤めていた会社は中小企業だったため、社員寮はないのはもちろん社食や、あって嬉しい福利厚生はなかったですね。

むしろ、中小・零細企業で給与・福利厚生が充実していない方が転職には大きなリスクが伴います!

厚生労働省によると、新卒で3年以内に辞める人を事業所規模別にみると、小規模の会社になるほど多くなる傾向が顕著にでています。

 

出典:厚生労働省|事業所規模別就職後3年以内離職率

新卒で入社した企業を辞めてしまう人の多くが中小・零細企業であるため、給料が低く福利厚生も充実していないため、十分な貯蓄がないまま辞めてしまうため次に説明する深刻な問題が立ちはだかることになります。

なかなか転職先が決まらない

「第二新卒やめとけ」と言われる大きな理由として、転職活動時に次のような大きな問題点にぶち当たることが多いです。

  • 希望する会社から内定が貰えない
  • 内定をもらった企業が合うか不安
  • そもそも内定が一社からも貰えない
  • 経済的に深刻な状況に陥る

桜田

やはり第二新卒は経験・スキルが認められていないため、これらの壁は覚悟しておくべき。
経済的な面で楽観的に考えている人が多い為、特に注意したほうがよいです。
ただし、回避する方法はあるため、後ほど説明します。

このような状況が更に次の「第二新卒はやめとけ」と言われる理由に繋がります。

またブラック企業に転職してしまう可能性が大

小野さん

ある転職サイトに登録したら、まだレジュメの内容が薄いままのときから、大量のスカウトメールが届きました。
最初は第二新卒でもこんなにスカウトしてくれるんだぁっと嬉しくなりましたが、どれも定型文のようなメールばかり。
これって応募してよい求人なのか不安になってしまいます。

桜田

転職サイトでも優良企業からスカウトメールがくることもありますが、中には社員の入れ替わりが激しく常に求人を募集している企業は大勢の求職者にスカウトメールを送っているため定型文のメールになってしまいます。

秀介

このようなスカウトメールで応募する人っているんですか?

かなりのブラック企業になると、あまり深く考えないで、言われた仕事をする、元気と根性があり、洗脳されやすい人の方が好まれる場合があるので、このよなスカウトメールを大量に送っているのでしょう。

そして、転職先の企業が決まらず、経済的にも焦りがあると判断を誤りブラック企業の求人に応募してしまう人も少なくありません。

書類選考・面接で不利になる

第二新卒を受け入れる企業は教育コストがかかる上に「またすぐ辞めてしまうのではないか」と疑念を持たれるため、かなり不利な状況に置かれます。

桜田

面接でこのよな質問をされたらどう答えますか?
前職を辞めた理由はなんですか?

小野さん

私はチームワークを重視される環境の方がより力を発揮できると考えていまして、例えば・・・(←実際はパワハラ・人間関係が原因)

桜田

うちはチームワークを重視している訳ではないですけど、もしウチも合わないと思ったらどうされますか?

小野さん

・・・

小野さんもしっかり第二新卒向けの面接対策を行っていると思いますが…

第二新卒向けの面接対策は多くのメディアで紹介されていますよね。同じように第二新卒を受け入れる企業もどのような対策をしているか熟知しています。

そのため、第二新卒の転職は甘く考えない方がよいです。

桜田

私はこのようは理由から「第二新卒はやめとけ。」という立場です。
できれば3年以上、経験とスキルを身につけられてから改めて転職を考えることをお勧めしています。

さいごに

いま勤めている会社でもうこれ以上働くことが出来ない、肉体・精神的に限界が近づいているという場合は転職をするべきでしょう。

しかし、ここまでに紹介したデメリット・リスクは覚悟の上で転職に臨みましょう。

転職にする成功カギは自己分析、会社の情報収集、書類選考・面接対策のすべてを120%にするくらいの気持ちが必要です。

そのためには、使えるツール、サービスは全て使いましょう。

そして行動は早い方がよいです。

経済的な理由、焦り、求人の募集タイミング、どれを見ても早く行動することに越したことはないからです。

小野さん

私は在職中に転職活動することに後ろめたさがあったのと、平日は時間が取れないため、辞めてから転職活動を開始しました。
いま思うと在職中から行動しておけばよかったと凄く後悔しています。

桜田

そうですね。転職に成功している人の多くは在職中から具体的な行動をしています。

転職エージェントに対して否定的な人は多いですが、私は使えるサービスは全て使った方がよいと考えています。

理由はインターネットで公開されている情報はほんの一部だからです。

実際に転職の現場に身を置いている人と話せる機会は貴重ですし、応募書類の添削や面接対策は多くの人の目を通した方が絶対に良いからです。

小野さん

私もキャリアカウンセラーの方とお話をしてから転職に対する不安が少し楽になりました。
在職中に相談していたら一人で悩まずに済んだのかなぁっと思います。

繰り返しになりますが、転職にする成功カギは自己分析、会社の情報収集、書類選考・面接対策のすべてを120%にするくらいの気持ちが必要です。