日本で就活経験があり、現在は海外で就活中。日本と海外、両方の就活事情に詳しい。
皆さんこんにちは!
突然ですが日本での就活って決められたルールが沢山あり大変ですよね。
私も大学在学時に就活をしていたときは所作やルールなど、覚えなければならないことが沢山あり、大変だなと感じいました。
よく『日本の就活は狂っている』と聞きますが、海外の就活事情をあまり知らずに行っている人が多い気がして、ちょっと恥ずかしいです。
この記事では現在カナダにて社会人留学中、そして就活真っ最中の私の経験を基に、海外(主に北米)と日本の就活を比較し、読者の皆さんにその違いをお伝え出来ればと思います。
日本と海外の就活文化の違いに興味がある方は是非最後まで読んでみてください。
日本の就活が狂ってると言われる真の理由
日本の特殊な就活文化
まずはじめに日本の特殊な就活文化について、いくつか挙げていきたいと思います。
『もう、さんざん就活やってて知ってるよ』って人は読み飛ばしてくださいね。
就活のシーズンがある
経団連に加盟している企業の採用活動の情報は卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降(大学4年生に進級する直前の3月)に解禁、選考スタートは6月以降(大学4年時)、正式な内定日は10月以降(大学4年時)となっている。
就活のイベントが活発
企業側の採用情報解禁後、説明会への参加、就職活動開始前の長期インターン・短期インターン、いくつもの企業が一つの会場に集まり説明会を実施するキャリアフェア(合同説明会)などが挙げられる。
新卒採用が活発
多くの企業が学生を選考し、そこで内定を受けた学生は卒業後の春からその企業で働くことが出来る。
ほとんどは実務経験は不要であり、入社後にトレーニングを行いキャリアをスタートさせる。
大学を卒業したばかりの学生を採用するプロセスが日本における就活の王道パターンである。
履歴書・ESが決められている
WEB上での応募の場合、各企業によって記載する情報や内容が定められていることが多い。
氏名・住所・学歴等の個人情報から、志望動機や自己PR、学生時代頑張ったこと等の内容が定番である。
また、ほとんどの企業で証明写真の添付が求められる。
リクルートスーツの着用
就活生に欠かせないのがリクルートスーツ。多くの学生が黒髪で黒で無地のシンプルなスーツを着用している。
身だしなみを整えることで採用担当者に良い印象を与えるという意図がある。
内々定
学生が企業から借りの内定(内定の内定)をもらった状態のこと。
企業との正式な契約の締結は無いが、学生が内々定を受け入れるとその企業へ就職がほぼ確定したものと見なされ、他の企業からの内定やオファーを辞退するのが一般的となっている。
他にもまだまだ特徴は挙げられますが、以上が私の考える日本の就活の特殊な文化であり、これまで多くの人が経験してきたであろう就活のプロセスです。
対する海外の就活文化は?
最初に日本での就活には特殊な文化があると述べましたが、対して海外はどうなのか少し掘り下げてみたいと思います。
就活にシーズンは無い!?
海外での就活には基本的にシーズンが無く、時期の決まっていない通年採用を実施している。
イベントは海外にもある
日本の就活シーズンほどでは無いが、海外(特に北米)でも不定期でジョブフェアが開催されている。
私の住んでいるカナダでも州が主催でキャリアフェアが行われている。
ただし、どちらも新卒採用専用という訳では無い。
新卒の一括採用という概念は日本だけ
上記で述べたように海外では通年採用が一般的である。
また、その採用方法も経験やスキル重視の即戦力採用のことが多い。
そのため学生はインターンやボランティアを通して経験を積み、採用に繋げている。
また、企業側は空いたポジションを募集するため、その情報をいち早く入手する必要がある。
日本に比べると決められたルールは少ない
海外で就活する際にも履歴書は提出するがそのフォーマットは決まっておらず、自分でデザインする事が出来る。
最近では情報を入力するだけで、ある程度、デザインや内容をアレンジしてくれるサイトもある。
履歴書で日本と大きく異なる点は写真を添付しなくていいことである。
ウェブ系の仕事の場合は自ら写真を挿入した履歴書を作成することもあるがそれも強制では無い。
また、就活の際に着用しなければいけない服装や決められた髪型なども無く、ある程度自由である。
ただし、良い印象を持ってもらうために清潔感のある服装が好ましいことは変わらない。
海外での就活文化について少し掘り下げましたがいかがでしょうか。
日本に比べて、決められたルールが少ないのは海外らしい文化かもしれませんね。
日本の就活文化は狂っている?
ここまで日本と海外の就活文化をそれぞれ述べましたが、読者のみなさんはどのように感じられたでしょうか。
ここではどちらの就活も経験した私が感じた、日本の就活が狂っているなと感じた点は以下の通りです。
- 無駄に多い採用プロセス
- 企業側からの電話での連絡が非通知の場合がある
- 細かいルール
- 目立たず、でも印象を残さないといけない
それでは一つずつ説明していきましょう。
まず一つ目が『無駄に多い採用プロセス』です。
日本の就活ではプレエントリーから始まり、説明会への参加、履歴書作成、エントリー、適性試験、面接複数回と採用まで沢山のプロセスがあります。
海外では履歴書を送り、面接を複数回(1回の場合もあり)実施し採用という流れになり、日本に比べてさっぱりとしている印象です。
二つ目が『企業側からの電話での連絡が非通知の場合がある』です。
これに悩まされた就活生は少なくないのでは...と感じます。
新卒一括採用を実施している企業側からすれば確かに電話が繋がらなかった学生から後々折り返しの連絡がきていては収拾がつかなくなってしまうのかもしれませんが、折り返しが出来ないことほどもどかしいことはありませんでした。
24時間、携帯電話に張り付いていないといけない状況は就活生にとって大きなストレスの一つになるのではないでしょうか?
海外では基本的に電話番号は通知され、また、採用担当と直接メールでのやりとりも少なくありません。
三つ目は『細かいルール』についてです。
上記でも記したように就活において、海外では決められたルールはそこまで多くありません。
対して日本は服装や髪型などに加えて、面接の際の入室ルール、お辞儀の角度、座り方などここには書き切れないほどの細かいルールが存在します。
社会人としてのマナーといえば聞こえはいいですが、就職活動において必要の無いレベルまで発展しているように感じます。
四つ目は『目立たず、でも印象を残さないといけない』ということです。
前述したとおり、日本の就活では服装や髪型などは好ましいとされるものがある程度決められています。
しかし面接では採用されるように面接官の目に留まるようにしなければいけません。
もちろん話の内容が重要視されるのは当たり前ですが、個性を殺して個性を出すといった矛盾を感じられるのは私だけではないはずです。
むしろリラックスした状態で面接に挑む方がその人自身の話を引き出すことが出来、採用のミスマッチを防ぐことが出来るのではと感じます。
海外と比較すると、型にはまることが美学である日本の就活は狂っているといえるかもしれませんね。
日本の就活で成功する秘訣は?
狂った部分もある日本の就活を成功させるにはどうしたら良いでしょうか?
私が新卒の就活時代に実施したのは以下の内容です。
『自己分析』
就活において大切なのは自己分析をする事です。
自分の人生を振り返ることや自分の性格がどのようなものであるか、何を大切にしているかなど、人に話す前に自分自身が深く理解する必要があります。
そうすることでどんな企業で働きたいか、どんな働き方をしたいかを見つけ出すヒントになるはずです。
また、自己分析を深掘りする事で、面接でもスムーズに自分のことを話すことが出来るようになるのではないでしょうか。
『企業研究』
エントリーをするのにあたり、企業研究は不可欠です。
就職活動をするまで知らなかった企業も当然あると思います。
普段目に見えない企業でも素晴らしい企業は沢山あるので是非いろんな業界について調べてみてください。
私は四季報を購入し、興味のある企業の説明会に参加したり調べたりすることで企業について理解を深めてエントリーをし、面接に挑んでいました!
『面接対策』
普段と違う環境で何よりも緊張するのが面接です。
話す内容をある程度決めていても頭が真っ白になるなんてことも多いはずです。
とにかく話す練習をしましょう。
私は学校で行われていた面接対策セミナーに参加し、実際の面接のような環境で話す練習をしました。
また、友達や家族に協力してもらい、練習するのもいいと思います。
『事前準備』
何事も事前準備を怠ってはうまくいきません。
事前準備を納得いくまですることで自信にも繋がるはずです。あのときああすれば良かった、、なんて後悔しないように沢山準備をしましょう!
『諦めないこと』
沢山準備していてもご縁が無かったなんてことは就活ではザラにあります。
私も何度も経験しました。
お祈りメールを見たときに落ち込むのも当然です。
でも私も私の友人達も全員就職しました。
少し落ち込んで、また違う企業に挑戦しましょう。
必ずあなたに合う企業があるはずです。
私に合わなかっただけと切り替えて、諦めずに邁進することで良い企業に巡り会うはずです。
周りと比較せず、自分にフォーカスをして焦らず頑張りましょう!
まとめ
これまで日本の就活に対して狂っている部分があるという否定的な話をして来ましたが、当然日本の就活にも良いところは沢山あります。特に新卒採用は素晴らしいものではないでしょうか。
スキルや経験を求められる海外就活に対して、日本の新卒採用では未経験の採用がほとんどです。
入社後にトレーニングをして手厚いサポートの元、育てるという日本の文化は学生にとってキャリアを広げる良い機会です。
また、就活のシーズンが決められているのも集中して準備がしやすいといった面で良いところの一つでしょう。
日本と海外では全く異なる就活方法ですが、どちらもすぐに行動する事が大切です。今できることに集中して理想の社会人生活を手に入れましょう!