よくネットやSNSなどで「就活を適当にやった結果、なんとかなった」みたいな発言を目にしますが、それは就活でマウントを取りたい人の発言で真に受けない方がいいです。
情弱な方は特に。
私は「就活を適当にやった結果」、絵に描いたようなブラック企業に入社してしまいその結果一年で早期退社。
その後心身のバランスを崩し、30才になるまでまともな職に就けませんでした。
私の社会人第一歩は大きな挫折と人生終わったと感じました。(むしろ終わらせたいとも感じた)
このページが書く内容は就活を真剣にやらなかった結果、私の身に起こった体験談です。
これを読めば、「就活を適当にやった結果」どうなるか、今すぐにでも就活に対する考え方を改められます。
後半は就活を適当にやってしまう人も特徴も説明しているので、あなたにも当てはまらないかチェックしてみてください。
就活を適当にやった結果、人生終了
まず初めに、新卒で就職後3年以内に離職する人の割は厚生労働省のサイトによると35%以上(大卒だと31%以上)にあっています。
大体3人に1人は3年以内に会社を辞めていることになりますね。
理由は人それぞれだと思いますが、会社に合わなかった割合が一番多いのかなと想像がつきます。
~就職後3年以内の離職率は新規高卒就職者35.9%、新規大卒就職者31.5%~
厚生労働省は、平成31年3月に卒業した新規学卒就職者の離職状況を取りまとめましたので公表します。
就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が35.9%(前年度と比較して1.0ポイント低下)、新規大学卒就職者が31.5%(同0.3ポイント上昇)となりました。
ここから分かることは就活は適用にやらなかったとしても離職率は想像以上に高いという事です。
私の場合、就活を適当にやった結果をざっくり箇条書きすると次の通りです。
- とんでもないブラック企業に入ってしまった
- やりたくなかった営業に回された
- 結局1年でバックレ退職してしまった
- 人生終了させたくなった
- お世話になった人に挨拶できなかった罪悪感
- 働くことへの意欲を失ってしまった
これだけだと、よく分からないですよね。
具体的にどうなったかエピソードを交えながら説明します。
とんでもないブラック企業に入ってしまった
入社後1ヶ月ほどした頃、2泊3日の山籠り研修に連れて行かれました。まず各営業所の新入社員40名ほどが早朝に山奥のキャンプ施設のようなところに集められ、全員携帯を没収。
外界との接触が絶たれたところで鬼教官が現れて、かなり厳しい口調で研修の概要が説明されました。
まず初日はランダムな4つの班に分かれて山道を40km歩く訓練。(いきなり40キロ歩行てすよ!)
体調を崩す人も出てくるなか、励まし合いながら歩き切りましたが、早朝から8時間以上歩き続けてみんなヘトヘトどころじゃない状況。
寝る部屋は2段ベッドがふたつの4人一部屋。
『起床した後しっかり布団を畳む』とか『食事中や雑談中に足を組むなとか肘をつくな』といった細かいルールがたくさんあって、それを破ると激しく注意!
まるで軍隊のような雰囲気で本当に驚愕だったことを覚えています。
2日目のカリキュラムは、『私はダメな人間です』『私は何も持たない底辺の人間です』などの自虐的言葉をたくさん暗記して、みんなで喉が裂けそうな大声で叫ぶ。
というもの
これもチェックがあり、20m以上離れた場所にしっかり声が届かなければいけない。
という訓練
その後、社訓や経営理念、理想を丸暗記し叫ぶ。
そして自分の決意表明を自作し暗記して叫ぶ。
これを丸一日繰り返しました。
想像してみてください!かなり狂気じみた光景がイメージできると思います。
この時点で泣き出す人もいて場の空気は一気に最悪に。
この時に私は気づきました。とんでもない会社に入ってしまったと。
もっと就活を真剣にやるべきだった。後悔先に立たずでした。
やりたくなかった営業に回された
私が入った会社は営業部の他に管理部や経理部もあったのですが、新入社員はとりあえず営業からスタートするようで営業に回されました。
新人教育というようなものはほとんどなく、1ヶ月ほど先輩の仕事を見た後はいきなり現場に放り出される。
やったこともない飛び込み営業を勢いだけでやりました。
ただなんとなくスーツを着るホワイトカラーの仕事がしたかっただけだった私。
あっという間にモチベーションは下がり、気力がみるみる無くなったことは言うまでもありません。
結果が全てのノルマ営業の世界でモチベーションの低い若者に居場所なんてないですよ!
なかなか数字があげられない私はどんどん追い込まれることに。
とにかく社員の入れ替わりが早い会社で、気力が尽きた人からどんどん辞めていく感じ。
来るもの拒まず、さるもの追わずという感じの使い捨て営業でした。
適当に就職先を選んでしまった後悔もありましたが、この時は後悔よりもどうやってここから逃げ出そうかということばかり考えていました。
結局1年でバックレ退職してしまった
やる時のない状態で営業の仕事をするとどうしてもトラブルが増えます。
朝起きて仕事にいくだけで精一杯なのにトラブル対応などまともにできるはずもありません。
お客さんに呼び出されて怒られたり、部長と一緒に顧客の家まで謝りに行ったこともありました。
そして、とうとうトラブルが同時に3件重なりメンタルがやられて会社に行けなくなってしまいました。
携帯の電源を切り会社からの連絡を全部無視しました。
とにかく限界でした。
人生終了させたくなった
親には会社を辞めたことを言えなかったので、スーツを着て会社とは反対方向の電車に乗って街をフラフラしていました。
そんな生活を2~3週間ほど続けました。
人生を終了させようかと思うくらい精神的に追い込まれていたのです。
社会人1年目でまさかこんなことになるとは。今思い出しても胸が苦しくなります。
お世話になった人に挨拶できなかった罪悪感
私は新社会人として最悪のスタートを切りました。
ブラック企業とはいえお世話になった先輩も、仲良くしていた同僚もいました。
トラブルを丸投げして逃げ出した私。
トラブル対応は誰がやってくれたんだろう?とか本当にみんなに迷惑かけちゃったな。
という自己嫌悪と罪悪感がとにかく辛かったです。
その後何年もその会社の近くには行けなかったです。
何を言われてもいいから一言あいさつしてからやめればよかった。
今でも後悔しています。
完全に自信を失ってしまって働くのが怖くなりました。
その後半年くらい何もする気が起きなくて家に引きこもっていました。
両親にはそうとう心配をかけたと思います。
どんなにひどい会社でも辞める時は辞めると言う勇気をもつ必要があります。
これは自分を守るための勇気です。
働くことへの意欲を失ってしまった
その後、私は重い腰を上げ働きに出ようと思いましたが会社からの期待や責任が恐ろしくて、どうしてもまともな職に就こうとは思えず、派遣社員で工場労働をしました。
とにかく私にはリハビリ期間が必要でした。
工場労働でお金を貯めては海外をフラフラしました。
海外にいても気持ちは暗かったです。
日本社会でやっていける気が全くしませんでした。
完全にドロップアウトしてしまいました。
働くことへの希望や意欲が湧いてきませんでした。
いちど自信を失うと取り戻すのに相当な時間がかかります。
5年ほど工場労働をしたころに私は腰を痛めました。
そして腰痛を治そうとして通っていた整骨院の先生に誘われて、柔道整復師という資格を取りました。
それ以来セラピストの仕事を続けています。
最初の仕事を辞めてから次に定職といえる仕事に就くまでに7年経っていました。
最初の失敗をリカバリーするのに7年もかかってしまったのです。
就活を適用にやったしまった理由
自分が「やりたいこと」もはっきりしていなかったし、自分の適性も理解していなかったのが大きいと思います。
どんな仕事をしたいのか?どんな会社に入りたいのか?
その先はどうなっていきたいのか?ビジョンが全くありませんでした。
自分がどんな仕事に向いているのか?自分というものが掴めていなかったのも就活が適当になってしまった原因の一つです。
大学時代にバイトはやっていましたが、仕事が生活の中心になるということがうまくイメージできていませんでした。
だから、就活の時期になってもだらだら過ごしていました。『大卒なら何もしなくても普通の会社に入れるだろう』くらいに考えていました。
また、大学を留年したことも大きかったと思います。同級生と同じ時期に就活できなかったので緊張感が持てませんでした。
大学5年目は授業も少なかったので他の就活生と話をする機会も少なかったです。
就活を適当にやってしまう人の特徴
私の経験上、次のような就活生は要注意です!
- 目標がない
- 何とかなると思っている
- やってみないとわからないと思っている
- 大企業ならOKと思っている
- 外部サービスをうまく利用できない
目標がない
将来どうなっていきたいか?どんな仕事に就きたいか?
という明確な目標がないと、
どんな業界に興味があるのか?
自分の得意なことや自分の適正は?
自分には何ができるのか?
という自己分析をしないまま手当たり次第企業にエントリーすることになりますよね。
自分の方向性がはっきりしないので忙しく活動していても自分に合う企業を見つけることは難しいと思います。
漠然とでもいいので自分の進みたい方向性の選択と、最低限の自己分析ができていない人の就活はいい加減になりがちです。
何とかなると思っている
『就活よりも今しかできないことを楽しみたい』『まあ何とかなるさ』と思ってサークルや部活に熱中しているひとも就活のことを適当に考えてしまうでしょう。
二度とこない大学生活を精一杯楽しむのは大切なことですが、気楽に構えて就活を先延ばしにしているとどんどん選択肢がせまくなって焦ってきます。
焦っていると就活はいい加減になります。適当に選んで興味のない会社へ入社しても辛いだけです。
結局、転職することになると思います。
やってみないとわからないと思っている
会社や仕事なんてやってみないとわからない。という当たって砕けろタイプの人も就活をおろそかにしがちです。
やってみて自分に合わなければ、その時考えればいい。
だから就活時は何となく企業を選んでエントリーし、雰囲気で決めて就職してしまいます。
確かにやってみないとわからないという側面はありますが、やってみて合わなかった場合は早期退職する羽目になってしまいます。
貴重な新卒カードを無駄にしてしまうことになります。
中途採用の転職活動は思っているほど簡単ではありません。
大企業ならOKと思っている
とにかく名の知れた大手企業に就職できればOKという学生は多いと思います。
こういう人の就活も意外と適当だと思います。
大企業から内定をもらいたいという熱意はありますが、企業研究がおろそかになってしまいがちです。
大企業の業務は多岐に渡りますのでど部署に入ってどういう業務がしたいのか?
大企業こそ細かく入念なリサーチが必要だと思います。
大企業なら給与も安定していて、労働環境も整っていると考えるのは間違っています。
外部サービスをうまく利用できない
就活は情報戦だと思います。先輩から話をきいたり、まめに友達と情報交換ができる人は就活を有利にすすめられます。
逆に私のように学校に友達が少なかったり、いなかったりすると情報も入ってこないし就活に対する士気も上がりません。
結果、その場をとりつくろうようないい加減な就活で適当な会社を選んでしまうリスクが高くなります。
また、学生同士の情報共有には限界があります。
万全を期すなら、就活エージェントやスカウトアプリなどに登録して、情報が舞い込んでくるように設定しておくといいと思います。
就活のプロは学生ではありません。プロの意見を聞くことで就活へのストレスは軽減され、失敗する確率はかなり下がるんじゃないでしょうか。
まとめ
社会人一発目の仕事は非常に重要です。経験的にそう思います。
社会というもの、仕事というものを初めて体験する機会です。なるべくスムーズに摩擦なく学生から社会人に移行するべきです。
私は就活をおろそかにしてブラック企業に就職してしまい、その結果自信を失い働く気力を失い心身共に大きなダメージを負いました。
回復には相当な時間がかかることに。
でも、就活時にはその会社がブラック企業だとは気づきませんでした。
むしろクリーンな会社に見えました。
世の中には色々な会社があります。
信じられないような会社がまだまだたくさんあると思います。
ですので、私のような例を極端な例だと思わない方がよいです、就活の手を抜いてしまうと、私のようになる危険が高まります。
就活を実りあるものにするためには、第一に自己分析だと思います。まず自分を知ることが失敗回避への第一歩です。
第二に、企業研究です。業務内容も大事ですがそれより教育環境が大事だと思います。
新入社員にどのような研修をする会社なのか?サポート体制は万全か?
一人前になるまでのロードマップがはっきり見える会社を選んだ方がいいと思います。
ありきたりですが、自己分析と企業研究を適度な緊張感をもって取り組むことが就活成功への近道だと思います。