エムスリーがやばい【理由5選】どんな会社?元社員の評判を解説!

スリーエム やばい

筆者・記事構成

本ページは元社員の口コミ・評判をもとに内容を構成しています。

質問者

医療系ITで有名なエムスリー(M3)の求人が気になって、インターネットで評判を調べたら「エムスリー やばい」とか不安になる検索候補が出てきて…実際はどうなの?

確かに、ネット上にはエムスリーのネガティブな評判も多くあるよね。

でも、一般的にネット上にある企業の評判は、その企業を辞めた元社員が書き込むことが殆どでネガティブな情報に偏りがち。

「情弱」の人は、ネガティブな評判を目にすると、直感や感情で「認知バイアス」に陥って、本当は良い企業を避けてしまう危険も。

国が行った調査で、大卒の新規学卒就職者で3年以内の離職率は32%以上!

参考:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況

この結果からも、企業選定の重要性が分かるよね。

ちなみに、企業のネガティブな評判が就職希望者に及ぼす悪影響は次の記事で紹介されていて、今まで知らなかった人は要チェック。

 




このページでは、エムスリーが「やばい」と言われる理由と、ネガティブな評判の裏に隠されている情報を深掘りしていくよ。

このページを読むと、エムスリーについて偏見なく、企業分析できるようになるよ。

元社員の評判を解説!エムスリーがヤバイと言われる理由

エムスリーが「やばい」と言われる理由には、主に次の要素があるかな。

  • 部署によってワークライフバランスが変わる
  • 何においてもロジカル思考が求められる
  • 結果に対しての評価がシビア
  • 手取り足取り教える社風ではない
  • 人材の出入りが激しい

これだけだと、よく分からないよね。

ここから「やばい」と言われる理由を深掘りしていくんだけど、理解してもらいやすいように先に「どんな企業か」から説明するね。

『もう知っているよ』って人は読み飛ばして。




エムスリーってどんな企業?

エムスリー株式会社は国内最大級の医療従事者向けWebサイトの運営をおこなう企業。

本社は東京都港区にあって、国内30・海外19の連結子会社を持っているよ。

2000年に設立、従業員数は649名で売上高は515億円(2024年有価証券報告書P5)。

2007年には東証一部(現プライム)へ上場、新卒・中途の両枠で人材を募集中。

メディカルプラットフォームを活用した次のような事業内容を展開しているんだ。

  • 医療従事者向け:「m3.com」「MR君」等のWebサイト運営、マーケティング支援
  • 一般向け:「QOL君」等のWebサイト運営、顧客へのライフサポート情報提供
  • 医療関連サポート:医療従事者向け各種調査、開業・経営支援、治験実施準備支援
  • 開発・販売事業:医薬品営業活動、医療機器・電子カルテ等の開発・販売
  • 人材紹介:医療従事者・薬剤師向けのキャリアサービスを提供

運営する医療系Webサイト「m3.com」は、国内9割(34万人以上)の医師が会員登録。

最新の学会論文や製薬情報提供、オンライン講演会やキャリア支援等の幅広いサポートが好評で「医療従事者にとってのGoogle・Yahooのようなコンテンツ」と話す顧客もいるほど。

グループでは世界17カ国へ事業展開し、グローバルな医療情報も網羅する企業だね。

そんなエムスリーなんだけど、ネット上にはどんなネガティブな評判があるか見ていこう。

部署によってワークライフバランスが変わる

在宅勤務がメインとなるため、プライベートと仕事をきっちり分けられる人かどうかによって異なる。
分けられない人だと、朝起きて準備をささっとしたらすぐPCに向かい、夜はクライアント対応で20〜21時まで行い、寝るという生活になるためだらだらと仕事とプライベートの境目がないまま生活しがちである。
一方できっちりわけれている人や、カスタマーサポートが中心の部署では18時ぐらいにあがれているため、そのあたりの意識の差や、役割の差が大きい。

引用:openWork

エムスリーは医療従事者へ情報支援をおこなう会社だけど、実は主要な顧客は製薬会社。

例えば薬剤の売上アップを提案するマーケティング部署(SPBU)に配属された場合、医療現場での製薬ニーズが高まると多忙になり、臨床工程によっては休日深夜に稼働することも。

コロナといった社会的パンデミックが発生するとワークライフバランスが乱れやすいよ。

また所属先次第でリモートワークになることもあるけど、自分の裁量によって仕事時間が決められる反面、タスクを抱えていると長時間労働になる時期がある。

コンサル業界の月平均残業時間18.3h(2024年)と比較してみると、エムスリーは約33h(2024年)となっているため、平日にプライベートを確保したい人には向かない職種と言えるね。

ただ、日本の9割・世界の5割の医師を支えるプラットフォームの運営を起点に事業を展開しているので、医療現場への貢献を実感できるという面では大きなやりがいがあるよ。

膨大な患者情報やプロセスの複雑な報告書にDXを導入し、様々な成果もあげているんだ。

  • デジスマ診療アプリ提供:560万件/年の診療(前年5倍)、院内滞在時間168万h削減
  • クラウド型電子カルテ普及:約3億件の国内外カルテ情報を管理
  • 製薬企業の生産性向上:eディテール(ネットによるMR業務)1.1億回の実施(2023年)

特に薬剤を紹介する製薬会社のMR業務は、多忙な医師と会うために現場へ何度も足を運んだり、医師の診療時間外まで待合室で待機するといった非効率な活動が通例となっていた。

それがエムスリーによって、年間MR5.5万人分の活動量をインターネットで提供できるようになり、医師と製薬会社の関係性を抜本的に改革することに成功したんだ。

医療従事者への支援によって、結果的に良質な診療をエンドユーザーに届けられる。

自分や身近な人の命を支える分野で活躍できるよ。




何においてもロジカル思考が求められる

何の施策をするにしてもROIが求められ、常に計算ロジックを考える必要があるため、フェルミ推定などコンサル的な頭の使い方に抵抗がない人であること
(クリエイティブ系の人で、ガチガチにロジックを詰めながら仕事をすることに抵抗がある人はおすすめできない)

引用:openWork

患者へ高度な治療を提供しようとするほど、医療現場では予算が必要になる。

コストパフォーマンスを求める現場に商材を提供する製薬企業や医療機器メーカーを支援するエムスリーは、誰よりも投資効果(ROI)を意識しなければならないんだ。

客先資料や自社で新しい企画を立ち上げる際、納得できるロジックに基づいた提案であることが大前提のため、説得力に乏しい部分は徹底的に追求されるよ。

またエンジニアの場合なら、実装以外にも交渉や設計、資料作成、提案力まで必要となる。

高いスキルを持つ同僚がいるため、周囲のレベルにプレッシャーを感じる人もいるね。

ただ、コンサルとして通用する技術を短期間で身につけるには最適な環境だよ。

ファクトベース思考(正確な事実やデータの収集と把握)、フェルミ推定(限られた情報から短時間で概算を導く)等の手法を取り入れるため、ロジカル思考はガッツリ鍛えられる。

とにかく現場でPDCAサイクルを経験させるという方針なので、入社2ヶ月で製薬会社のクライアントにマーケティング提案をした社員もいるよ。
またミーティングは30分と決めている部署もある等、徹底的な時間効率を重視。

ムダを省くことでマルチタスクに思考が割けるので、エムスリーでは本業以外で新事業提案や人材育成に関わったりと、自分の目指すキャリアに必要な領域にも挑戦可能なんだ。

結果に対しての評価がシビア

むしろ良い点かもしれないが、先行投資的なことはしないので、ちゃんと初年度から利益を出すような取り組みをしないと認めてもらえない。
PDCAをしっかり回さないと結構いろいろ厳しい指摘を受ける。
(良いことだといえるが、長期的にじっくり取り組みたい人にはきついかもしれない)

引用:転職会議

エムスリーはロジカル思考を重視して事業を進めるので、当然結果を残さないといけない。

「100%の完成度を目指し1年開発」よりも「60%完成した3か月の段階でリリース」が基本の考え方であり、市場からのフィードバックを取り入れてサービスを完成させるんだ。

なぜスピード感を重視するのかというと、メインターゲットの製薬企業はグローバル規模でM&Aがおこなわれており、業界再編の動きが活発だから。

既存顧客の経営方針が変化しても、求められる医療情報サービスを常に提供するために、ベンチャー企業のような意思決定の速さや主体的な行動力が必須となるね。

数字に対する締め付けや環境変化のスピードに追いつけない人には厳しいかもしれない。

一方で向上心や達成したい使命に燃えているなら、挑戦させてくれる企業風土や次のようなキャリア支援制度は心強い味方になるよ。

  • 表彰制度:功績(MVP)や前例のない取組(イノベーション)を全社員の前で表彰
  • 社内公募:他のポジションへの異動や兼務を希望できる(2023年度は42名利用)
  • 経営への参画:必要に応じて国内外グループ会社との人材交流を推進
  • 次世代リーダーシッププログラム:様々な事業部門をジョブローテーション可

合理的な意見であれば、たとえ社歴1年目の意見だとしても採用されるんだ。

中には5年でGMになった新卒社員や3年でディレクターになった中途社員もいる。

もちろん成果に対して厳しい分、それに見合った報酬が与えられるよ。

エムスリー単体での2024年平均年収は936万円(有価証券報告書P12)だったんだ。

ポジションによってはインセンティブ制度も導入。

「経済的な還元」「求めるキャリアへのサポート」の両面を叶えてくれるよ。




手取り足取り教える社風ではない

自身のバックグラウンドとして医療に関するものは全くなく、医療に関する知識をキャッチアップできる環境が少ない(社内で情報がまとまっていない)こともあり、キャリア形成が難しいと感じてしまいました。

引用:転職会議

中途社員が約9割を占めており、多様な業界での経験獲得者が集まるエムスリー。

また医薬品だけでなく業界特有の各種規制も把握する必要があり、社会人スキルに加えて専門性の高い知識を習得しなければならないよ。

新卒は「学部不問、医療・医薬品に関する知識不要」なので誰でも応募可能だけど、成長は個々努力というスタンスなので、興味関心がないと学習意欲がわかないよね。

さらに会社として次の課題もあるため、自ら情報を収集して動ける社員が必要なんだ。

  • 主力である「m3.com」サイトの機能向上
  • 大規模な医療従事者会員のプラットフォームを活かした新規事業立ち上げ
  • 製薬会社の海外マーケティング支援等既存事業のグローバル展開
  • 海外進出先のニーズを満たす独自サービス開発

ただ、スキルアップを支援する教育プログラムはもちろん用意されている。

新卒や前職で医療未経験でも、意欲さえあればどんどん成長できるんだ。

  • 目標面談:年2回マネージャーと面談し目標やキャリアについて共有
  • メンター制度:業務上のOJTとは別にメンター社員が1on1を担当
  • スキルアップ支援:勉強会の開催、学会参加、資格取得学習および費用支援等
  • オンボーディング:人事側からも定期面談やアンケートを実施

また研修では業界知識だけでなく、コンサル業務に必要なスキル獲得もサポート。

例えばロジカルシンキングには6段階の定量的な評価が用意されていて、毎月メンターやチームリーダーと学習の進捗を確認できたり、アドバイスをもらえるんだ。

必要性が認められれば外部研修も受けられる。

定期的に発信できる機会を上手に活用して、つまづいている問題や要望を伝えるといいよ。




人材の出入りが激しい

当然ながら離職率は非常に高く、在籍期間も短い。2年くらいで去る方が非常に多い。
採用基準は非常に高いため、欠員補充はギリギリ。正社員では全く採用できないので業務委託にて探すことが多い。

引用:openWork

エムスリーの2024年時点での平均勤続年数は4年(有価証券報告書P12)。

短いと思われがちだけど、コンサルティング業界では一般的な数字なんだ。

「周囲の熱意についていけない」「顧客都合の働き方があわない」「上昇志向が強いため次のステップへ進みたい」等の理由から、人材が定着しにくいと言われているよ。

成長スピードが速いからこそ、優秀なコンサルタントが流出してしまう状況なんだ。

なので、エムスリーは社員が自己を高めながら長く働けるような施策を実行中。

例えばクォーターごとにサーベイを実施し、従業員満足度をモニタリングしているんだ。

また人事評価にはオープンな仕組みで納得しやすい「360度評価」を導入し所属部署の上長だけでなく、周囲のメンバーや他部署、多職種からの意見も反映。

「くしゃみ」と呼ばれる下記3つの指針から良い点・改善点がフィードバックされるんだ。

  • 「く」:クライアントの期待値に対して120%の成果をあげる
  • 「しゃ」:社長意識(当事者意識)をもち、俯瞰的な目線で行動
  • 「み」:みんなを大切に、プロフェッショナルな部分を尊重

コンサルティングファームでは個人プレーが中心と思われがちだけど、エムスリーはチーム連携による課題解決を重視。

社長から若手に至るまでお互いを「さん」付けで呼び合うことで、役職に関係なくフラットな人間関係を築き、遠慮なく意見交換できる雰囲気を作っているんだ。

直属上司が役員ということもあったりと、プレイヤーと経営陣の距離が近く、経営層の思考を間近で習得できるというメリットもあるよ。

企業のネガティブな評判が就職希望者に及ぼすネガティブバイアスが気になる人は、次のページでチェック。

 




ここまで、ネガティブな評判を説明してきただけど、もちろん良い所もあったからこの点も紹介させて。

エムスリーの良いところ

人類の健康に貢献する企業ならではの制度をなどをお伝えするね。

生活面の福利厚生に力を入れている

福利厚生は良い方だと思う。特にファイナンシャル周りのサポートは大きい。リモートワークが可能で、子育てと両立できる。
これは男性にとっても女性にとってもプラスになると思う。特にビジネスサイドでは、女性の割合も高いと思われる。

引用:openWork

エムスリーにとって、社員の健康を支援することも重要なミッション。

不安のない生活基盤を築くための福利厚生を整えているよ。

  • 社会保険完備:健康保険(関東ITソフトウェア)、厚生年金、雇用保険、労災保険等
  • 休暇:年末年始(12/30〜1/3)、結婚休暇(5日)、弔慰休暇等
  • 経済支援:慶弔・傷病見舞金・遺族支援金支給、確定拠出年金、持株会、借上社宅
  • 健康診断受診、健康保険組合の各種サービス利用可

さらに大きな特徴として「M3 Patient Support Program」という制度があるよ。

「健康で楽しく働ける社員を増やす」という考えのもと、商材でもある医師のネットワークを活用し、疾病時に最適な医療アクセスを紹介してくれるんだ。

また「がん防災プログラム」によって正しい知識や適切な治療についても学べる。

自分や家族の健康も日頃から考えられる環境になっているよ。




女性の活躍を推進

男性管理職が多いのは事実だが、女性の管理職もいるので実力主義だと思う。
産休育休や、子育て育児優先で遅刻早退中抜けは女性だけでなく男性社員も自由度高く取れているので非常に働きやすいと思います。

引用:転職会議

エムスリーにおける女性の割合(2023年)や今後の目標については次のとおり。

  • 取締役(エムスリー単体):11名中4名(36%)→今後も比率40%を維持
  • 管理職(エムスリー単体):66名中11名(17%)
  • 管理職(国内外グループ):513名(39%)→2030年までに40%へ上昇
  • 従業員(エムスリー単体):649名中224名(35%)
  • 従業員(国内外グループ):6971名(57%)

グローバルな企業だからこそ、ダイバーシティを意識した採用をおこなっているんだ。

産前・産後休暇や育児・介護休暇も完備しているので、性別に関係なく役職が目指せる等、女性もキャリアを重ねられるよ。

女性の活躍推進に対するコラムも執筆しており、企業の健康経営をコンサルティングする立場としても知見が深く、社員のライブイベントを大切にしているんだ。

まとめ

どうだったかな?

このページで伝えたかったことは、就職先候補の企業分析をする際、ネガティブな評判を目にしても、そのまま真に受けないで欲しいということ。

企業のネガティブな評判は、そのまま当てはまる人もいれば、人によっては逆にポジティブな面として捉えることができる情報もあったよね。

企業分析する際は、自己分析も並行して行って、認知バイアスに陥らないように適切な判断の軸を持つようにしよう!

認知バイアスに陥らない一番確実な方法は次の記事で紹介されていて、知らない人は要チェック。