【介護に転職して後悔した理由8選】あぁ、知らないと後悔!介護職の転職について

介護 転職 後悔

筆者・監修

私は現在41歳地方在住の男性です。5歳と2歳の娘と妻の4人家族です。
大学進学時に上京し、卒業後は都内にある医療機器メーカーに営業職として就職。地方への転勤を含め14年勤めました。
結婚を機に地元に戻り、介護職に転職して5年が経ちます。

介護職って、体力的にもきつく、精神的にも過酷なイメージを持っている方って多いんじゃないですかね?

そんな介護業界に転職して後悔しないかなぁ…

介護施設で働いているけど、合わなくて他の施設に転職を考えているけど、もっと酷い環境にならないか…

なんて不安は尽きないっすよね。

そこで、このページでは、私の経験をもとに前半は他の業種から介護職に転職した時に「後悔」した理由、後半に介護施設から他の施設に転職して「後悔」した理由を紹介していきます。

ここで紹介する内容は、私だけの特殊な事情ではなく、一般的にどなたでも当てはまりうる「後悔」した内容をピックアップしているので、ぜひ参考にしてくださいね。

ただ、先にお伝えしておきますが、介護職は国の政策で年々給料が増加しいて、離職率も過去には25%以上あったものが、17%台まで改善していますが…

参考:厚生労働省|介護職員の処遇改善

参考:厚生労働省|介護労働の現状

その点を含めても、なぜ介護業界に転職して後悔したのか、それは介護現場特有の事情があったのです。

あぁ、介護に転職して後悔した!その理由とは?

先に営業職から介護職に転職して後悔した理由をざっくり言うと次の5点です。

  • 心霊恐怖体験がある!?
  • 介護職特有の人間関係に悩まされた
  • 大きな昇給がのぞみにくい
  • 人事評価の基準が曖昧
  • 最後は体力勝負になってくる

これだけだと、伝わりずらいですよね。

ここから後悔した理由を詳しく説明していきますね!

 

営業職から介護職に転職を決めた理由

※まず最初に私が転職した経緯を説明しますが、あまり興味がない人は読み飛ばしてくださいね。

前職は卸売でルートセールス(営業)です。

既存の取引先を回り、商品の売り込みや使用方法の説明や卸価格の交渉などをし、時には医療機器を使うエンドユーザーさんへの販売応援なども行っていました。

30代後半に入りかけ転勤で本社に戻ったのですが…

毎月の数字に追われる中、営業成績により収入の変動があり不安定な事や、達成できない事を何度も細かく注意されたり上司から高圧的な態度で指導される事にだんだんと嫌気がさしてきたんですね。

医療機器を使っていただく顧客から感謝の言葉をもらったり、取引先の方から「あなたがいてくれたから」といったやりがいを感じることも。

でもそれは、全て営業マンとして結果を残す為の過程であって、毎月リセットされるんですよ。

営業成績は各月の数字が全てですから。

もっと長い付き合いをしながら感謝をされる事と働いている自分自身も本当に心から感謝して尽くしていけるような仕事をしたいという思いが強くなり、学生時代にボランティア活動をしていた際の事を思い出し、介護の道へのアプローチを始めました。

でも、このときは正直、介護職について甘くみていましたね。

では、介護職に転職してどのようなことで後悔したか、見ていきましょう。

転職して後悔した理由

心霊恐怖体験がある!?

介護職に転職してまず、最初に後悔したことは、先輩職員から聞いた心霊体験…

まぁ、よくある話だと次のような噂です。

  • 誰もいないはずの部屋から物音が聞こえた
  • 誰もいないはずの部屋からコールが鳴った
  • 施設内で黒いモヤのようなものを見かけた
  • 夜勤中、施設内を子供が走り回っていた
  • モニターに誰か映っていたけど、実際は誰もない

転職した直後にこのよな噂を聞かされて、ちょっと後悔したのを覚えています。

実際は、自分には霊感がないのか心霊体験はしたことがないですが、介護職あるあるな噂話ですよね。

結構、大体の人はこの手の噂話が好きだし盛り上がりますよね。

そもそも、私が最初に勤務した施設は、滅多に空き部屋ってありませんでしたから。

介護職特有の人間関係に悩まされた

同じ時間を長く職員同士で過ごす事になる介護職。

人間関係の悩みは営業職の際もありましたが、介護職の場合はより狭い社会になり、限られた人同士で過ごす場合に合う合わないがはっきり分かれる事が多いです。

私も入りたての頃に挨拶しても無視されるお局さん的な方がいたり、少ない人数の中で派閥のようなものができてどちらの側についてるかによって態度を変えられたりと…

最初は本当に子どもじみたいじめもあるんだなとびっくりした記憶があります。

大きな昇給がのぞみにくい

給与面に関して安定はしているものの、そこからキャリアアップしていく事を考えた場合、介護職は限界がある施設が多いと思います。

収入をあげていく具体的な方法として、勤務年数を増やす、資格を取る、夜勤残業を増やす、管理職になる等考えられます。

一番手っ取り早いのは管理職になる事ですが、一握りなのと何十年という経験が必要になる場合が多く誰でも平等には目指しにくいです。

勤務年数の昇給も大きな会社ではない限り年間で1,000円前後の施設が多く、資格手当も5,000円〜15,000円前後、夜勤も一回が3,000円〜8,000円程度になります。

地道にコツコツ上がっていく楽しさはありますが、根本的に収入をあげるとなると難しいのが現状なんです。

人事評価の基準が曖昧

人手不足の折で働く年齢層も高卒や専門学校でたての10代20代の若者から定年間際の60代まで幅広い層の職員が多い介護職。

だからこそ難しいのかもしれませんし、そもそも評価をされたとしても昇級がしにくい環境の事が多いとも言えます。

現場の主任やリーダーと呼ばれる役職も基本的には責任が増えるだけ増えて待遇は一般の介護職員と大きく変わらないのが現状で、なるメリットが少ない事が多いです。

誰に対しても平等でよく言えばフラット、悪く言うと差が出にくいとも言えるかなと思います。

なのでこの仕事をしながら将来こうなってやろうといういうような野心は持ちにくいのかもしれません。

ただし、一般の会社の社長のような法人の理事長であったり店長クラスになる施設長などの管理職になると待遇も変わるので夢はあるのかもしれませんがなるのは本当に一握り。

ノウハウを得た後起業するという手もあるのかもしれません。

最後は体力勝負になってくる

自分が想像していた以上に体力勝負の仕事でした。

立ちっぱなしであったり人を抱える、無理な姿勢でのオムツ交換やトイレ誘導など体への負担がとても大きい仕事です。

元々体を動かす事自体は嫌いではありませんでしたが、時々運動するというレベルではなく常に体力を削っていくという言葉の方がしっくりくる気がします。

でも、介護に転職して後悔したことだけではなく、良かったと思える点もあるため、ネガティブな情報だけに偏らないように紹介します。

介護職に転職して良かったことは?

給与が安定している

どの施設でもというわけではないかもしれませんが、年々介護される側の人数は増え続けており、よほど評判が悪く退所が多すぎるといった施設でない限りは経営が安定しており、給与の減がほとんどありません。

むしろ国の施策等で処遇改善手当等賃金の水準を上げていこうとする運動の方が多い為、徐々にですが上がってはきております。

ただし、元々の水準が他の業種に比べ高いわけではないので安定はしているが極端にあがるのは難しいかなと思います。

プライベートと仕事をしっかり分けて生きれるようになった

営業職の際は休みであれ会社の携帯電話を常に持ち取引先からの質問や要望があれば答えなければならなく、プライベートでも気が休まる事が少なかったのです。

介護職では休みの際は完全に仕事を離れて思いっきり家族と遊んだり趣味を充実させる事ができるようになりました。

ここまで、介護に転職して後悔した点、良かった点を説明してきましたが、結局介護職に転職して後悔しないの?どうなの?

ってところが一番知りたいところですよね。

後悔するする・しないはその人次第になるため、後悔しないためにどうしたらよいか説明します。

介護職への転職で後悔しないために

自己分析を徹底的に行う

「介護職」という言葉を聞いてどんな事を想像しますか?

そのイメージと現実の仕事のギャップが強すぎるとこんなはずじゃなかったのに。

となる可能性が高いです。

介護の基本は食事、入浴、排泄といった行為を支援する事にあります。

そして多くの介護職は一人の職員が多人数の面倒をみる事になります。

(訪問介護など1対1もありますが結局みる人は何人かになります)

一般的には奉仕精神が強いかどうかという言葉を使われていますが、自分がそういったお世話をする事が好きかどうかであったり、そもそも高齢者や障害者などの社会的に弱い立場の人に対してどんな思いを持っているかなども考え抜くといいと思います。

認知症についての理解を深めておく

どの施設のどの事業部になっても介護をする限り認知症の問題は避けて通れないと思います。

まだ研究が進行中ですが、認知症にも種類がある事や、忘れていく速度にも個人差があり物事を認識する力が一気に落ちる為、支離滅裂な会話が日常茶飯事です。

同じ事を何度も聞かされたり、何度言っても聞いてくれなかったり、どう伝えるべきなのか、分かってない人の危険予測をしてどう回避していくかなども考え行動していかねばなりません。

情報収集

介護職と一括りに言っても、施設の種類はかなり多くに分類されます。

同じグループ会社や施設でも事業部によって働く環境がかなり違っている事も普通にある為、その特徴の理解をしっかりする事が重要です。

入所と通所の違いや何人くらいの利用者を何人くらいの職員でみているのか、夜勤の有無、勤務時間などがあげられます。

転職エージェントやキャリアカウンセラーの活用

実際の施設へのアプローチをしていくために転職エージェントなどの利用は効果的です。

自分で調べるだけでは限界がありますが、専門家から受けるアドバイスは的確で有益な事が多いです。

面接に一緒にきてくれるエージェントや、就職してからのフォローも真摯にしてくれるところもあります。

担当者が直接施設長や採用担当者と渉外をしている事が多いので、公になっている求人票以上の細かな情報をくれる事も多く参考になります。

介護職になってから知りましたが施設側も一人雇うのに高額な紹介料をエージェントに払っています。

どこの施設も基本的には人手不足な為かなり強気で売り込んでくれる所が多く条件交渉などでも頼りになります。

また、介護職で離職する一番の要因は待遇面と人間関係といった求職者が事前に知ることが難しい内部事情が要因していることが多い点においても、介護職専門の転職エージェントを利用するメリット大きいと言えます。

※参考:厚生労働省|介護労働者の確保・定着等に関する研究会

 

最初にも書きましたが、私は介護施設から他の介護施設に転職して「後悔」した経験もあるため、その理由も説明ます。

最後に他の施設への転職に失敗してないコツのまとめていますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

他の介護施設に転職した理由

営業職から介護職に転職した私ですが、生活もかかっており不安の中でのスタートでした。

特に無資格でも経済面では妥協しないという点を強調して条件に合致して入職したのが、県内でも幅広く事業をしているグループのある施設のデイサービス。

定時が8時半〜17時半ですが、送迎がある為7時半には基本的に勤務開始。

デイでの一日が終わるのは16時ごろですが、送迎や明日のレクの準備などなんだかんだと会社を出るのがほぼ毎日19時〜20時という生活でした。

それでも新鮮だった事でやりがいは感じ、利用者さんや家族の方から感謝の言葉を頂ける喜びもありました。

ですが1年半経った頃、職員同士での仕事に関しての意見がぶつかる事が増え、一方的な指導やレクの準備で休日やプライベートの時間を取られる事が増えた事に疲れを感じ、同じ介護職の友人の話も聞く中でもっと他に働き方はあるんじゃないかなと強く思うようになり転職を決意。

現在勤める特養(ショートステイ併用の)に転職となりました。

でも、またしても転職して「後悔」することに…

他の施設に転職して後悔した理由

他の介護施設に転職して「後悔」する理由としては、それまで勤めていた施設の違いに起因するものだと思います。

私の場合は主に次の4点で後悔しました。

利用者さんの介護度の違い

特養は基本的に要介護3以上の方が入所されます。

デイの際はレクレーション中心でいかに利用者さんを楽しませるかというサービス業的な要素が強く、こちらの話しかけや催しの企画などに対しての反応もある程度はありました。

要介護3といっても一概には言えませんが、認知症状が強い方も多くデイの時のような反応はほとんどの利用者さんでみられません。

名前を呼んで返事をしてもらう、問いかけに「はい」か「いいえ」で答えて頂けるようなレベルでも難しい方が多いです。

仕事のやりがいという点ではこの利用者さんの反応というのが顕著にみられなくなるのは想像以上でした。

夜勤による生活リズムの狂い

介護の世界では、給与水準をあげるにはまず夜勤とよく言われます。

介護職が続きにくい理由の上位にもなるようですが、私の場合、17時から翌日の10時までの勤務(翌日は必ず休日)になります。

夜勤に入る日は昼に寝て、夜勤終わりにも寝てと夜勤中に発生するストレスや疲れはもちろん、その周辺での生活リズムも大きく狂う事になりました。

力仕事の度合いが急増

特養では寝たきりやそれに近い利用者さんが多く残存能力が低い為、体全体を移す作業が多くなります。

まだ経験が浅くコツが掴めていないからという理由もありますが、日々の業務は基本的に力仕事で腰痛や体を壊すリスクが常に付きまとっています。

ルール作りが多すぎる

前職のデイでは大きな方針はたてた上でどのように利用者さんをケアしていくかという点ではある程度自由な発想が許されていました。

今の職場では(特養ではかなり多いんですが)細かなルールが多いです。

オムツやタオル、リネン関係から電球などの備品に至るまで使用方法や用途、管理の仕方に関しての取り決めが異常に多い。

正直ルールを決めた事で業務が増えすぎていると感じることも。

それでも、転職して良かったと感じるている点もあります。

他の施設に転職して良かったと感じた点

労働条件が改善された

通勤時間と勤務時間に関しては大きく改善されました。

通勤は前回と半分の20分程度に。

勤務時間も定時を遵守する姿勢の強い施設で15分単位での残業代も発生し、きちんと申告できる雰囲気もありました。

職員同士の人間関係がフラット

事業部内の職員人数が3倍程度になった事も要因かもしれません、

元々の施設風土として立場や役職に関わらず何でも言い合える雰囲気があり、勤めて1年になりますが一緒に過ごす時間が増えるにしたがって同じ苦労をしているという絆が強くなりました。

プライベートもほどよく距離感を保てる関係性が築ける職場だと思います。

他の施設への転職に失敗しないために

どう変わりたいのかをより具体的に

介護職から介護職への転職の場合、私の場合のように元の仕事先での不満をどう改善されたら働いてもいいと思えるのかをより具体的にする事が大事です。

私の場合は、

  1. 残業が少なく、当たり前にサービス残業をする風土のある施設は避ける
  2. 介護の仕事を丁寧に教われる環境がある
  3. 職員同士の人間関係が比較的よい(離職率ができるだけ低い)
  4. 最悪人間関係が悪くとも部署移動などが通りやすい土壌がある施設

などの点をあげ自分で調べるのとエージェントを利用するのとを併用しました。

介護施設からの転職でもエージェントやキャリアカウンセラーを活用した方がよい

私の場合、この転職の際には、営業職から介護職へ転職したエージェントとは違うエージェントを利用しました。

かなり数がたくさんありますので迷ってしまいがちですが、第三者に客観的に現状を話して確認してもらう事がとても大切なので、ぜひエージェントは利用すべきだと思います。

私が出会ったエージェントでは、現状の不安をよく聞いてくれ、問題を細分化して何をどう変えればいいのかという事を一緒に考えてくれる業者さんで、仕事上で若干精神的にも追い詰められていた為、相談相手としても何度もやりとりをさせて頂きました。

内定を頂いてからの返事をするまでの猶予を持たせてくれたり、面接を受ける側では直接聞きにくい事なども間に入って上手に聞いてくれる為とても心強かったです。

上記に上げた私の改善して欲しいポイント4点は完全にクリアされ、業界自体の人手不足という問題は残りますので入ってすぐに辞めてという方も現実的にはいらしてますが、ありがたくも現在の職場で定年までは働きたいと思って今は仕事をさせて頂いてます。