本ページは元社員の口コミ・評判をもとに内容を構成しています。
質問者
たしかにネット上にある企業の口コミサイトにはネガティブな情報がありますよね。
でもネット上にある口コミは会社を辞めた元社員が書き込んでいるパターンが多く、ネガティブな情報になりがち。
「情弱」の人はそのネガティブな情報を直感や感情のままに受け止めてしまって「認知バイアス」に陥り、本当は良い企業を避けてしまう危険も。
自分は「情弱」じゃないって思っている人こそ気をつけるべきです。
国が行った調査で、新規学卒就職者の3年以内の離職率は医療分野の場合、38%以上!
この結果からも、企業選定の重要性が分かると思います。
ちなみに、企業のネガティブな評判が就職希望者に及ぼす悪影響は次の記事で紹介されていて、今まで知らなかった人は要チェック。
このページでは「信越化学 やばい」と言われる理由を深掘りし、逆の見方も解説していきます。
このページを読むと、信越化学工業ついて偏見なく企業分析できるようになります。
元社員の評判を解説!信越化学が「やばい」と言われる真相は?
「やばい」と言われる主な要因として次の点が挙げられます。
- 年功序列が未だに存在している
- 古い体質が残っている
- 若いうちは給与水準が低い
- 実績と給与が見合っていない
- 上司の当たり外れが多い
- 教育・研修はOJTが頼み?
これだけを聞くとなかなか「やばそう」な会社に聞こえてしまいますね。
実際のところはどうなのか、口コミを見ながら深堀していきますが、理解してもらいやすいように先にどのような企業なのかざっと解説します。
もう、分析済みの方は読み飛ばしてくださいね。
信越化学工業はどんな企業?
信越化学工業は国内屈指の化学メーカーで、作っているものもは半導体で使われるシリコンウェハーや、電線や水道管にも使われている塩ビ(塩化ビニル樹脂)など、世界トップシェアを誇るものをいくつももっている超大企業。
日常生活で直に見たりする製品がないので、一般的には知名度は低いかもしれませんね。
でも、時価総額はなんと9兆円を超えており、国内では12番目(トヨタ自動車、ソニーグループ、キーエンスなど、超メジャーな企業がランキングには並んでいます)。
そして営業利益率は2022年はオドロキの32,6%!これ、平均は0〜5%くらいなんです。そしてこの数字はさらにオドロキの国内最大。
日経で毎年元旦に発表される、「経営者が選ぶ有望銘柄」で、国内企業で唯一2009年より14年連続で上位3位に名を連ねています。
これに並ぶ企業ってなかなかないのではないでしょうか。
信越化学工業の主要製品は、
生活環境を支える電線や水道管などのインフラに欠かせない「塩ビ(塩化ビニル樹脂)」。
機能材料として幅広い分野で使われる「シリコーン」。
医薬品や食品等で使われる「セルロース誘導体」。
それに半導体素材である「シリコンウェハー」、その製造工程で欠かせない「フォトマスクブランクス」「封止材料」。
そして、環境対応車のモーターに欠かせない「レア・アースマグネット」など。
どれも生活していく上で、なくてはならない大事なものばかり作っています。
そして、その7割以上が海外売上。特に塩ビとシリコンウェハー、合成石英、合成性フェロモンは世界トップシェアを誇っています。
その企業の柱となるような製品がいくつもあるので、コロナだろうが円安だろうが絶対的に安定してるのは、就職先として考えると大きな安心材料ですね。
しかも、インフラに必要な塩ビとか、何かと話題になる半導体の素材となるシリコンウェハーなど、特にこれからの経済に不可欠なものが多いのも強み。
で、こんなにすごい企業で働いている社員からはどんなネガティブが口コミがあるのか深堀していきましょう。
年功序列が未だに存在している
基本的に年功序列であり、賞与も年次によって上がっていくが、30代後半で漸く基本給、賞与合わせて800〜900万程度に到達する。
特に20代の給与水準が著しく悪く、見切りをつけた人材が早期に辞めていく。
ただでさえ採用人数が少ないため、若手の人材流出が続けば会社の将来を担う人材が不足するのではと懸念している。引用:転職会議
信越化学工業は歴史ある会社なので、必然的に年功序列が未だに残っているところがあるのはある程度仕方ないのかもしれません。
信越化学工業に限ったことではなく、一般的に大企業と呼ばれているところには、依然として年功序列があるところが多いですよね。
でも、裏を返せば会社として安定しているということ。
世の中の景気に社運が大きく左右されるような企業だと年功序列ってわけにもいかないよね。
だって、先行きが不透明だから。
だから年功序列がしっかり実現されているってことは、やっぱり安定しているってこと。
しかも最近は中途採用にも積極的になっており、中途採用でもまったくの未経験スタートではなく、他業種の経験を反映した給与体制になっているよ。
年功序列だからって、悪いことばかりじゃないんですよね。
古い体質が残っている
会社自体が古い考えを持っている部分もあるので、その点に関して人によっては不満をもち退職していく社員もいた。
急な改革は難しいとは思うが、改善した方がいい点としてあげられる。引用:openWork
これも歴史ある会社にありがち。ITリテラシーが低かったり、その会社ならではの慣習が残っていたり。
時には無駄な飲み会があったりもします。そして、昔ながらの社員寮も存在。
でも、昔ながらのなので、決して新しくはありませんが、格安で借りれるので特に若いうちは重宝します。
それに、女性管理職が少ないのも古い体質なのかもしれません。
でも、これも信越化学工業に限ったことではなく、今多くの日本企業が抱える問題。
そんな中でも信越化学工業では、新しいものを取り入れようとしているのも事実。
今は過渡期でいろいろと変化している最中なので、就職するにはいいタイミングとも言えますね。
若いうちは給与水準が低い
若手の給料が安すぎる。
年功序列なのは分かるが、30代前半までかなり給与が安いため、昨今人材の流出が止まらない。引用:転職会議
先にあげた年功序列なので、若いうちはどうしても給与水準が低くなりがち。
これは同業他社と比べてとか、これほどの利益をあげておきながら、、という思いも含まれているので、一般的に見ると実はそうでもありません。
社会全体で考えれば年収水準も高く、平均残業も短い優良企業なのは間違いないです。
特に製造で現場に入ると二交代勤務をすることがあり、夜勤手当などでかなり稼げます。
勿論、残業代でもさらに稼げますね。
実績と給与が見合っていない
主な退職理由は業務量と待遇のミスマッチ。給与、福利厚生を含めた待遇が悪い。
引用:openWork
若いうちから責任ある仕事につけるが、給与がそれに見合っていないという意見もあります。
でも、若いうちからリーダーを任されたり責任ある仕事について結果を残していけば、自ずと給与もそれに見合ってくることにもなります。
若いうちから責任ある仕事には実はなかなかつけないもの。
まずは単純作業や補助的な作業をすることが多い中で、これだけの規模の企業で若いうちから成功するチャンスがあるってのは結構デカイです。
どの会社でもそうですが、真面目で責任感がある人ほど、重要な仕事を任せられるもの。
「なんで自分だけ…」と思うか、「チャンス!」と思うかはその人次第。
上司の当たり外れが多い
教育は基本的にOJTのみとなる。
従って新卒時にどの部署、上司につくかによって、その後のキャリア、スキルが大きく左右される。自分自身で常にスキルをブラッシュアップしていかないと成長はできない。引用:転職会議
これはどこの企業でもありますが、配属先が決められないのでいわゆる配属ガチャ、上司ガチャがあるのは仕方のないこと。
でも、例えあまり良くなかったガチャでも、そこでの経験を活かして別部署へ異動になったりもあります。
大企業ならではですが、様々な部署、様々な仕事があるので、いずれ上司も変わるのであまり深く考えないことです。
教育・研修はOJTが頼み?
全社での教育制度は少ない。
OJTと言えば聞こえが良いが実際には配属部署へ丸投げの教育体制。
配属先によっては教育の体制が整っておらず手探りでの対応をしている。引用:転職会議
少人数だからか、まとまった研修や教育期間はなく、完全に現場任せのOJT。
ここが良くない点だという人もいます。
しかしこれは、現場の人間関係が良いことを表しているんですよね。
信越化学工業には様々な現場があるが、総じて温厚で穏やかな人が多く人間関係で問題になることは滅多にない。
昨今、退職理由の殆どが、人間関係に起因するものばかり。
そりゃそうですよね。仕事はどんな仕事でも慣れていけばなんとかなる。
職場環境もそう。慣れていけばなんとかなる。
でも、人間関係はそうはいかない。その人間関係の問題がほぼないってことは大きい。
ここまで、「信越化学 やばい」と言われる理由を見てきましたらが、もちろん良い口コミもありますので、そちらも見ていきましょう。
福利厚生がしっかりしている
福利厚生は良い、工場内にある食堂があり、売店もあるのでとても便利だとおもいます!
また、普通の会社とちがい勤務時間がすこしだけ短いのでとてもいいとおもいます!
危険物取扱免許やフォークリフトなど資格を応援してくれるので資格も取りやすいです。引用:転職会議
東証一部上場企業の優良企業なので、契約している保養所などの福利厚生施設が各地にあるには嬉しい。
女性の育児休暇もしっかりしているし、労働組合の力かもしれないが有給も取得しやすい環境な為、休職後に復帰するケースも非常に多い。
ワークライフバランスがとれる
残業時間は少なく、有給も取りやすい環境が根付いており、プライベートを充実させることができる環境は十分に整っている。
この時間を有効に活用して自己啓発や趣味に費やすことも可能。
会社単位でも、さまざまな趣味を持っている人が多く在籍しており、会社内のクラブ活動なども活発に行われています。引用:転職会議
残業が全体的に少なめで、無理なく就業できるからプライベートタイムもしっかりとれる。ホワイト企業ならですね。
残業については減らしていく方針が会社全体でそのような取り組みがあるので、上司がまだいるから帰りにくいとか、先輩社員がまだいるから帰れないとか、そんな心配はありません。
しっかり働いて、しっかり休んでが実現されています。
まとめ
ネットで「信越化学 やばい」と検索すると、元社員の口コミにはネガティブな情報でてきますが、実際のところはかなり優良企業であると言えると思います。
このページでお伝えしたかったことは、企業分析する際はネット上のネガティブな情報をそのまま真に受けず、自己分析もセットで行い自分にとってこの口コミはどうなのか、深堀して欲しいという点です。
認知バイアスに陥らない一番確実な方法は次の記事で紹介されていて、知らない人は要チェック。